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東京工業品取引所の夜間取引延長で売買増加

東京工業品取引所の夜間取引延長で売買増加

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(日本経済新聞10/9/29から引用、抜粋)
東京工業品取引所が低迷する売買高の底上げを狙って夜間取引時間を延長してから1週間。これまでより5時間長い午前4時まで取引できるようにしたところ、売買高は延長時間帯に1日3000から8000枚(枚は最低取引単位)増え、まずまずの滑り出しとなった。

海外投資家の取引は少ないが、インターネットで取引する個人投資家の参加が増え始めている。

延長初日の22日。午前3時を過ぎた頃、金価格が1グラム3500円弱から3520円台に上昇し、売買高がにわかに膨らんだ。米連邦公開市場委員会(FOMC)が「追加の金融緩和の用意がある」と表明したためドルが売られ、ドルの代替通貨とされる金の売買が活発化したのだ。

結局、この日の夜間の売買高は32430枚。このうち延長時間帯(午後11時以降)は7281枚と夜間全体の22パーセントを占めた。

東工取の早川一成常務は、「インターネットで注文を受ける商品先物業者の売買が多い。個人投資家のネット取引が支えになっている」と分析する。

(中略)ネット取引で目立つのが外国為替証拠金取引(FX)の投資家が金市場に参加するケースだ。新しく商品先物口座を開いた男性投資家(30)は「金は通貨の顔を持ち為替連動で動くので、円・ドル取引専門の私にも入りやすい」と話す。

FX投資家は若者や主婦が多く、午後11時以降に売買を増やす傾向があり同じ時間帯の市場に入りやすい。

夜間延長については当初、「深夜の顧客対応がコスト増につながる」として商品先物業者から反対の声が上がった。にもかかわらず東工取が延長に踏み切ったのは、1日平均の全売買高が今年度予算の15万枚を大幅に下回る8-10万枚にとどまり収益が悪化しているためだ。

(中略)ニューエッジ・ジャパン証券の茂木八洲男副会長は、「夜間は全売買高の2割程度を占め、取引低迷に歯止めをかけるのに貢献した。延長でニューヨークの取引時間と重なれば海外勢の裁定取引も増える」と力説する。

ただ課題も多い。茂木副会長の言う海外投資家の参加は思うほど進んでいない。海外勢の注文をつなぎ信頼を得ていた三菱商事フューチャーズが10月末で撤退することや、海外から直接、東工取のシステムに接続できるダイレクト・マーケット・アクセス制の準備の遅れなどが響いた。(引用終わり)

東京工業品取引所は、金、銀、白金等の貴金属などをあつかっています。先日、取引時間が大幅に延長され、午前4時まで取引できるようになりました。

その結果、売買高が増えて、まずはよかったです。私も商品先物を将来手掛けたいと思っていますし、先物制度は農家や商社などの実需家のリスクヘッジにも欠かせないものだからです。

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市場に頑張ってもらいたい

あまりに低迷して日本市場がなくなってしまうようなことになれば、困る人は大勢いると思います。

現在の低迷の主な原因は、やはり一部の悪徳業者が顧客に損失を与えるようなことを続けてきたため、イメージがかなり悪いからだと思います。

ただ、最近は法改正によって、投資を望まない人などへの電話などでの勧誘(不招請勧誘)を原則禁止とするなど、投資家保護のための規制が大幅に強化されました。

そのため、悪徳業者にとってはピンチですし、実際売買高も少なくなっています。一方で、これを機に業界が自浄能力を発揮すれば、商品先物のイメージアップにもつながるのではないでしょうか。

さて、そうしたわけで私も商品先物の売買高が増えてほしいと願っていますので、今回取引時間延長によってそれが実現したのは嬉しい限りです。

まず、金の売買高がふくらんだ件について。アメリカが金融緩和するだろうとなれば、ドルが市場に放出されてドル安になります。そうなると、ドルを持っている人は損失を防ぐためにドルを売り、代わりに金を買うことになったのでしょう。

その結果、金の値段が上がったのだと思います。私は夜は取引しませんが、今回の夜間取引時間延長によって、こうしたアメリカ市場や材料を元にした取引が今後も増えると思います。

やはりインターネット取引が多いようですね。オンライントレードなら営業の電話もかかってきませんし、悪徳業者が理由をつけて注文を断ったりすることもありません。


金と為替、金利の関係

また、もしそういう自体に遭遇したら、すぐに日本商品先物取引協会の相談センターに相談しましょう。また、主務官庁である農林水産省や経済産業省にも相談しましょう。

そして、その後はその業者とは一切手を切るべきです。こうした顧客に損害を与える業者がいることは残念な限りです。

さて、このようにネット取引は手数料が安く、前述のようなメリットもあるために主流なのもうなずけます。

次に、FXの投資家が参入しているとは意外でした。確かに為替相場の知識や経験があれば、金は手掛けやすいと思います。

例えば、円高になれば、金のような輸入品は価格が下がります。また、通貨の金利が下がれば、その通貨を持つうまみが減るので、金の上げ要因になります。もっとも相場の値動きの要因は複雑なので、かならずしもこうなるとは言えないのですが。

次に、コスト増を懸念する声も多い中で取引時間延長が実施された点について。確かに午前4時までの取引となると、24時間取引にかなり近くなります。

そうなると、ネット取引が主流とはいえ、やはりリアルタイムでのサポート体制が必要になります。ということは、夜間に普通より割増賃金を上乗せして、スタッフを配置しなければなりません。

これは確かに業者にとっては負担増です。働いている人も大変です。しかし、取引所にとっては、そうしたマイナスもあるものの、今売買高を増やして手数料収入を増やさないと、取引所の存亡に関わるという判断があったのだと思います。


流動性

やはり、日本の商品先物取引が存続するためには、一定の流動性が保たれる、取引所に経営を続けるだけの収益があるということが必要です。

まず流動性の点ですが、つまりは売買数がある程度ないと、売買したくても相手がいなかったり、価格が大きく動きすぎてしまえば、その商品を売買しにくいということです。

確か以前に、野菜の先物取引がありました。横浜商品取引所から東京穀物商品取引所に受け継がれて売買されていましたが、07年に取引が停止されてしまったようです。

この野菜の先物は、主要な野菜の価格を平均したものを指標として使うものだったようで、私は畑作農家の方がリスクヘッジに使えるし、よい商品だと思っていました。

しかし、ほとんど出来高がなく、残念ながら取引がなくなってしまったのです。

それから、取引所も事業である以上は利益を出さないと、経営を続けていけません。

こうしたことから、やはり商品先物の売買高が増えてほしいと切に願っています。この記事では金が取り上げられていますが、他の貴金属などもやはりそうなってもらいたいものです。


裁定取引(サヤ取り)

次に、延長により海外勢の裁定取引が増えるという点です。裁定取引は一般にはサヤ取りと言われ、商品の市場や限月による価格差を狙う売買です。

普通の売買よりも安全性が高いことで人気があります。記事の茂木氏は、ニューヨークの取引時間と重なれば、その時点での価格差を海外の投資家が狙ってくると予想されているでしょう。

例えば、アメリカ市場の金先物と日本の金先物に価格差があれば、裁定取引を仕掛けるという具合です。これは確かに売買数が増えると思います。

ただ、今の時点では海外投資家による利用はさほどないようです。今後に期待です。

次に、三菱商事フューチャーズの撤退は、私の信頼している会社だっただけにとても残念です。やはり先物業界の低迷が原因でしょう。

次に、ダイレクト・マーケット・アクセスというのは、商品先物業者などを経由せずに、直接取引所のシステムに発注できるというもののようです。これにより、プログラムによる高速・高頻度取引ができるそうです。

私のような投資家には関係ないですが、ヘッジファンドなどの大口投資家にとっては、コンピューターで即座に注文を出すプログラム売買がしやすくなるでしょう。そうなれば、さらに出来高増が見込めそうです。

参考:委託者が直接取引所システムに発注できる「ダイレクト・マーケット・アクセス」の制度を導入

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