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日本国債は安全か

日本国債は安全か

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金融商品の代表的なものに、国債があります。国債とは、国にお金を貸し付けて利息を受け取れる債券です。


○国債の種類

国債には利付債(固定・変動)、物価連動債、個人向け国債などがあります。また、原則個人のみが購入できるものと、機関投資家しか購入できないものとがあります。

個人向け国債については、SBI証券の公式サイトによると、第28回個人向け利付国庫債券(変動10年)の初回利率は税引前で0.53パーセントです。

金利の変わるもの(変動)と金利の変わらないもの(固定)とがあります。

また、償還までの期間が2年、5年、10年のものがあります。期間が長いほど、利率が高いです。

さて、国債ははたして買うべき金融商品でしょうか? 結論から申しますと、私はあまりお勧めしません。


○個人向け以外の場合

まず、個人向け国債以外のものについて考えてみます。

こうしたものは主に銀行などの金融機関や、保険会社などが大量に保有しています。なぜなら、ある程度の金利が得られるからです。

しかし、安全性はどうかというと、考えてしまいます。債務者である国の財政状況を考えると、国債が債務不履行(デフォルト)になる可能性がないとはいえないからです。

もしデフォルトまでは行かなくても、国債の引きうけ手が少なくなることで金利が急上昇し、既発の国債価格が暴落することも考えられます。

そうすると、こうした国債を保有していれば、大きな損失を抱えてしまいます。

しかも、国債には60年償還ルールというものがあり、満期が来ても元本が全額償還されるのではありません。個人向け国債以外は、60年経たないと全額が償還されないのです。

その何十年という長い間待っている間に、後述のようなハイパーインフレが起きればどうでしょう。

ちなみに、日本経済新聞11/7/13によると、新発国債の利回りが1パーセント上昇すると、銀行の損失は約2.5兆円になってしまうそうです。


○ハイパーインフレのおそれ

元本が無事に払い戻されたとしても、その価値はインフレによって大きく下がってしまっているかもしれません。

そのインフレについて考えてみます。国の借金が多くなりすぎて、もう返しきれないということになれば、国は国債の債務不履行(デフォルト)を招いてしまうことになります。

しかし、デフォルトを避けるために、国が調整インフレを選ぶかもしれません。具体的には、どんどんお札を刷るのです。

そうなると、ハイパーインフレになって償還してもらう国債の価値が著しく下がるので、デフォルトに近いことになってしまいます。

例えば個人向け社債の場合、発行元の企業の財務が安定していることが必要です。それでは国債の場合はどうでしょうか。

ご存知のようにわが国は税収で足りない支出分を国債の発行で補っています(赤字国債)。そして現在、国と地方には862兆円を超える長期債務があるとのことです(10年度末見込み)。そしてこの借金はどんどん増えています。

このことを考えると、国の財政状況が安全とはとてもいえません。そのため、国債への投資は私はおすすめしません。


○国債はおすすめしない

まとめますと、個人向け国債以外の国債は、全額償還されるまで60年もかかってしまいます。それまでの間には借換債が発行されます。

そして、元本と利息が全額もらえるまでの間に金利が急上昇すれば、保有している国債の価値が暴落してしまいます。

そうなると、中途換金した場合には大きな損が出てしまいます。

一方、中途換金せずに60年持ち続けて、元利の全額を受け取ったとします。それでも、そのときに財政悪化によるインフレが起きてしまっていれば、受け取ったお金は著しく価値が下がってしまっているのです。

つまり、将来日本が財政再建を果たせば問題はないのですが、そうでない限り、国債は中途換金で大きく価値が下がったり、全額償還されても大きく価値が下がっている可能性が高いと思います。

詳しくは国債の将来の安全性を考えるなどをご覧下さい。


○個人向け国債の場合

個人向け国債はどうでしょうか。低金利の今、10年もので0.5パーセント程度の利息が付くのは銀行の普通預金よりは魅力的です。

「図解入門ビジネス 最新 国債の基本とカラクリがよーくわかる本」(久保田博幸 秀和システム)によると、個人向け国債は借換債として発行されている、つまり60年償還ルールの適用はなく、10年物なら10年で全額が償還されます。


これなら、2年物なら2年後にほどほどの金利がついて元本が払い戻されるのですから、大丈夫かもしれません。

ただ、2011年の時点で、政府与党も財政再建への取り組みを表明していますが(いいことですが)、前途は多難です。

そして、40兆円を超える赤字国債の新規発行が続いている現状を考えますと、私は日本の財政の将来を危ぶんでしまいます。

そのリスクを考えますと、わずかな金利のために個人向け国債を買う気には私はなれません。

東大教授の伊藤隆敏氏は、赤字国債を国内消化できるのは最大であと5年ではないか、とおっしゃっています(読売新聞11/1/7)。

すると、このまま消費税上げなどに取り組まなければ、5年後には新発国債の金利急上昇という恐ろしい事態になりかねません。

そのため、私はごく短期のものでない限り、今個人向け国債を買うことはおすすめできません。

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