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「預貯金が支える公的債務」の感想

「預貯金が支える公的債務」の感想

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日本経済新聞の「大機小機」に、「預貯金が支える公的債務」という陰陽氏のコラムが掲載されました。日本の財政の危険さがコンパクトに解説されている記事でしたのでご紹介します。

(日本経済新聞10/2/10から引用、抜粋)

加速度的に増加を続ける公的債務が注目されている。(中略)10年度も当初予算で過去最大の44兆円(の日本国債)が発行される見込みで、残高は膨れ上がる一方である。
日銀統計によれば、昨年9月末の家計の金融資産は1440兆円で、その55パーセントが現金・預金、27パーセントが保険・年金準備金だった。
両者の合計は82パーセントで、全金融資産のほとんどに近い。
国債の保有者の構成は、金融機関が約67パーセントと他を圧倒している。つまり国民が金融機関というチャネルを通じ、膨大な額の公的債務を支える構図となっているのだ。
国民は投資リスクを嫌って預貯金一辺倒になる一方で貸出先が確保できない金融機関は、国債投資に資金を振り向けている。
かつての日本は貯蓄率が高かった。(中略)このため国債の大量発行が続いても、預貯金という無尽蔵の受け皿のおかげで問題なく消化することができた。
しかし預貯金が公的債務を支える状況は徐々に変わりつつある。
潤沢な預貯金が大量の国債発行を支えるシナリオは、いずれ限界に近付きかねない。そうなれば世界のマーケットは強く反応し、日本国債は暴落し、長期金利の急騰を招く公算が大きい。
国債の利払いは増加し、財政をさらに一段と圧迫する要因となるだろう。そのときには、増税も歳出削減も待ったなしである。
借金漬けの国家財政のリスクは最後の最後に国民に回ってくる。

10年度の当初予算は税収が約37兆円だったのに対し、国債を44兆円も発行しました。これでは国債の残高がうなぎのぼりに増えていってしまいます。

もっとも、首相が交代して財政規律を重んじるそうですが、それでもすぐには赤字国債の発行をゼロにすることはできないでしょう。

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これまでは、日本の国民が銀行などに預けてきた預金や、保険会社に払った保険料などが国債の購入に回り、間接的に国民が自分たちのお金で国債を買っていることになっていました。

そのために、今までは国債の約95パーセントを国内で消化できていました。しかし、今後はそうはいかない、と引用記事は警告しています。

そして、国債の引き受け手が大きく減れば、記事にあるように長期金利が急上昇します。既発の国債価格は暴落します。

長期金利が急上昇すれば、国債の利払い費が急増しますし、住宅や車のローンなどの金利も上がるので、経済は冷え込むでしょう。

国債価格が暴落すれば、それを保有する金融機関の破綻が相次ぐかもしれません。さらに経済が混乱し、ペイオフも発動されるでしょう。

なお、ペイオフ(預金保険制度)によって、銀行などが破綻しても1000万円とその利息はきちんと払ってもらえるということになっています。

しかし、預金保険制度も国のお金で運営されているので、国債が暴落すればペイオフ制度も機能しない、すなわち1000万円と利息すら全額が支払われないおそれもあるそうです。

もしそんなことになれば、社会がどこまで混乱するか想像も付きません。

やはり国が破綻したり、それに近い状況になる前に、いますぐに財政再建に取り組まなければいけないと、この記事は教えてくれます。

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