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高金利で人気の外貨投資のメリットとデメリット

高金利で人気の外貨投資のメリットとデメリット

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(日本経済新聞11/9/11から引用)外貨投資のメリットは大きく分けて2つある。1つは円が安くなる(投資先の国の通貨が高くなる)局面で為替差益を得られること。
もう一つは、日本にはない高利回り商品に投資できることだ。
通貨といって思い浮かぶのが、先進国のドルやユーロだが、これらの国は経済成長率が相対的に低く、金利も低い。
一方、新興国や資源国は高い経済成長が見込まれており、物価高を抑制するために金利も高めだ。
(中略。新興国通貨のリスクとして)新興国が貿易を保護するために、通貨取引を制限していることが多い点に注意したい。
思い立ったときに自由に円に換えられない場合もあり、損失が膨らんだり、売却して為替差益をすぐに確定できなかったりすることがある。自国通貨高を抑制するために頻繁に相場介入することにも注意が必要だ。
8月1日に東京金融取引所の外国為替証拠金(FX)取引「くりっく365」に上場した韓国ウォン、インドルピー、中国・人民元の3通貨。
FXの金利に当たるスワップポイント(2通貨間の金利差を日割りした利息)は手数料が差し引かれてマイナスとなる場合があり、購入通貨が値上がりしなければ、持っているだけでは損をする可能性がある。
流通量が少なく、為替取引のコストが高いためだ。
為替相場の変動幅が大きい点にも注意したい。様々な国から資金が流入しているので、投資家がリスク回避姿勢を強めると、一気に資金を引き揚げる可能性がある。
(中略)こうしたリスクを踏まえたうえで、高金利通貨で運用する場合は、長期的に収益を見込む投資手法を勧める専門家がいる。
「新興国通貨で運用する外債を買うのが一つの手段。長期投資が可能で比較的金利が高い」(ファイナンシャルプランナーで、FPアソシエイツアンドコンサルティング代表取締役の神戸孝氏)。
もっとも、新興国の債券市場は未成熟で不安定な面もあるため、複数の国の債券を対称に投資するファンドなどを使って分散投資を心がけたい。
FXのほか、外貨預金でも新興国通貨を対象にしたものが増えてきた。ソニー銀行が扱うブラジルレアルや、スタンダードチャータード銀行の人民元、トルコリラなどがある。
(中略)さらにリスクをとる場合は、新興国株式のインデックス投信も選択肢に入る。
(中略)新興国企業の個別情報は日本では手に入りにくいが、インデックス投信なら「新興国という森全体に投資する方法で、運用成績は市場平均と連動する」(神戸氏)という。
(中略。資産配分についてクレディ・スイス証券プライベートバンキング本部の内藤忍ディレクターは)「まず自分のリスク許容度と相談しながら、どんな商品に資産を割り振るかを決める。
そのうえで、どんな通貨を組み込むかを考えるといい。円ですべての資産を持つのも、リスク分散の視点からはお勧めできない」という。
(中略)通貨を選ぶ場合、先進国通貨は新興国のような成長や高金利のメリットはないが、通貨の取引量が大きく、流動性が高いというのが強みだ。
「リスクを抑えて分散投資したいときは、ドル・ユーロ・円の3大通貨を3分の1ずつ保有するのも有効」(神戸氏)という。

外貨投資についての解説記事です。今は歴史的な円高なだけに、外貨投資が注目を集めています。

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まず円高の主因について言えば、やはり欧州の債務危機がありますね。そのためユーロは信頼できないということになり、資金が日本円などに流入しているからです。

円高になるということは、相対的に外貨を安く買えるということです。

そのため、安いところで買った外貨が値上がりすれば、その分利益になります。

もう一つの魅力は利回りの高さです。日本はご存知のように、デフレを脱却して高経済成長を目指すために、実質ゼロ金利政策を採っています。

これは、低金利で企業などが銀行など金融機関からお金を借りやすくして景気を良くしようという狙いがあります。しかし、預金者にすれば雀の涙ほどしか利息がつかないのです。

以前は日本のゼロ金利政策を批判的に見ていたアメリカも今や低金利政策を採っており、政策金利は0~0.25%です。

一方、新興国は政策金利の高い国が多いです。ブラジルの12%、インドの8%、中国の6.56%などです。政策金利が高ければ銀行預金などの金利も高くなります。


新興国の金利

なぜこうした国は金利が高いのでしょうか。第一に、経済成長を続けているということがあります。景気が良ければ企業もどんどん設備投資などをしますし、個人も消費意欲がさかんでお金を使います。

すると、お金の需要が増えて、金利が上がります。

第二に、景気の加熱を抑えるということもあります。景気がよくなって消費が増えると、物価が高くなってインフレになります。そして過度のインフレはバブルを引き起こしますので、それを防ぐために金利を高くするのです。

金利が高くなれば、企業などがお金を借りにくくなるので、物価高を抑制できます。

日本も昔はもっと金利が高かったので、今となっては夢のようです。


新興国通貨のデメリット

さて、新興国通貨にもデメリットがあります。まず、通貨取引を制限しているという点について。高金利を狙って他国から投資マネーが流入してくるということは、お金が集まるのですから良い面もあります。

ただ、新興国にとっては、自国通貨が高くなってしまうので、輸出で利益を稼ぎにくくなってしまいます。これは日本が円高になると困るのと同じ理屈です。

そうなると流動性が低くなります。つまり、自由に通貨を売買しにくくなり、売買したいときにそうできない可能性が高くなります。

また、最近も各国が通貨安を繰り広げてきましたが、為替介入をすることも多くなります。そうなれば、日本の投資家が買った通貨のレートが下がってしまいます。

こういった点には注意が必要です。

くりっく365に韓国のウォン、インドルピー、人民元が上場したんですね。しかし、これらの通貨は高金利だからスワップポイント狙いで、と買うと、かえって損してしまうことがあるそうです。

私は店頭FXしかやっていませんのでわかりませんが、おそらくこれらの通貨はまだ売買量が少ないので、スプレッド(買値と売値の差で投資家のコストとなる)も広いのでしょう。

もう少し様子を見たほうがよいのかもしれませんね。

また、高金利の通貨は、スワップポイント狙いで買っている投資家が多いです。そのため、例えば政策金利が引き下げられたとかなどの理由で魅力がなくなれば、投資マネーが一気に流出して、為替レートが大きく下がる危険性があります。

例えば南アフリカランドは高金利通貨で有名でしたが、最近は金利が以前より下がっています。

また、オーストラリアドル(豪ドル)も急落した事例があるそうです。

私もFXをドル円で行なっていますが、スワップポイントを狙うのは簡単なようでなかなか難しいと思っています。金利による利益以上にレートによる損失が出てしまうこともあるからです。


外債など

次に新興国通貨で運用する外債について。外債とは外国債券のことで、外国の国債や公債、外国企業の社債などがあります。

ヨーロッパが債務危機で揺れています。その中でユーロ圏の国債も値下がりしていますが、一方で債券は満期まで保有すれば、元本と利回りが予定通りに得られます。

また、新興国通貨建ての債券なら、さらに通貨に高金利がつきますから更に有利というわけです。

一方で、前述のように高金利通貨も為替レートが大きく下がってしまうと損失が出てしまうおそれがありますから、その点は要注意です。

債券投資の場合、一番重要なのは発行元の信用です。利回りが高いからといって危険な債券を買うのは止めたほうが無難です。

新興国債券に投資するなら、投資信託を買うというのも一案です。自分でいろんな債券を買い集めるのは大変だからです。

例えば三菱UFJ新興国債券ファンド 通貨選択シリーズ<ブラジルレアルコース>(毎月分配型)というものがあります。分配金再投資の場合、基準価額が18000円近くまで上がったこともあるようです。


株式投信

新興国株式のインデックス投資信託も紹介してあります。インデックス投信とは、個別の株式に投資するのではなく、市場全体の値動きを表す指数に投資するものです。

これにより、市場全体に投資したのと同じことになります。例えば日本で言えば、日経225とかTOPIXを売買します。

これなら個別の銘柄を自分で選定する必要がありませんので、相場全体が上がるか下がるかだけを考えればよいのです。

例えばSTAM 新興国株式インデックス・オープンは一時期基準価額が2万円近くまでいったこともあるようです。


外貨預金

外貨預金でも新興国通貨に投資できるものもあります。外貨預金はFXよりも手数料やスプレッドといったコストがかかりますが、レバレッジを掛けられないので安全性が高く、初心者の方にも敷居が低いです。

ただ、この場合もFXと同じく、高金利だからといって儲かるとは限りません。私ならその通貨の値動きをチェックして、なるべく安いところで買います(逆張りといいます)。

また、ソニー銀行のブラジルレアルの場合、募集がある時しか預金できないそうです。


ポートフォリオによる資産配分

なお、株式、債券、リート(不動産投信)というように金融商品の種類を分散したり、日本、先進国、新興国というように分散投資することでリスクも分散させる方法があります。

こうした資産配分の内訳をポートフォリオと呼びます。

引用記事にも外貨投資での資産配分例が掲載されています。

まずは標準的なもの。国内債券27.5%、国内株式13.5、海外債券6.5、海外株式29.5、オルタナティブ投資21,流動性資産2とあります。

国内債券とは主に国債でしょう。ただ私は日本国債はリスクが低いとは思っていないのであまり賛成できません。利回りが変動か、償還までの期間が5年くらいならぎりぎり大丈夫かもしれませんが。

海外債券も少し入っています。私なら国内債券を減らして外国債などの外債を増やします。もちろんなにより安全性重視で、例えば借金の少ないオーストラリアとかニュージーランドの国債などです。

国内債券でも、財務安全性の高い会社の社債なら買ってよいと思います。少なくとも日本国債よりはずっといいと思います。

株式は国内の約倍を海外株式にしてありますね。この海外株式の配分は書いてありませんが、先進国と新興国を1:1にするのが一番シンプルです。

オルタナティブ投資というのは、伝統的な株式や債券以外の金融商品などに投資するものです。空売りもするヘッジファンド、不動産やリート、商品(コモディティ)などでしょう。

まあ、不動産や商品は私に言わせれば伝統的と思ってしまうのですが。

リートは利回りが高いものが多く、住宅型などは比較的不況にも強いです。ヘッジファンドは日本の銀行などで販売しているものもあります。

最近はヘッジファンドの運用成績もあまりよくないと聞いていますが、ファンドごとに投資手法が大きく異なります。研究されてリスクの小さいものを選ぶなどするとよいでしょう。

商品は商品先物取引やCFDで特定の銘柄(ガソリンなど)を自分で取引することも出来ますし、商品に投資するETF(上場投信)やETN(上場投資債券)もあります

流動性資産とは、通貨やMRFなどの、お金そのものやすぐにお金に出来る資産のことです。

この標準的なポートフォリオは、株式と債券の割合が大きく、債券で安定した利回りを得つつ、株式で積極的に運用しようというコンセプトだと思います。


保守的なポートフォリオ

次に保守的なポートフォリオが紹介されています。国内債券62.5、海外債券17.5、オルタナティブ投資16、流動性資産4です。

株式が入っておらず、債券が中心です。債券は償還期まで保有すれば元本と金利がもらえますから安全というわけです。この場合でも、償還までの期間の短いものにしたほうがよいと思います。

期間が長いと、金利が高くなりますがリスクも高くなるからです。

このポートフォリオは国内債券の比率が高いのが気になります。日本国債は安全だと思っていないからです。


積極的

最後のポートフォリオは積極的なものです。国内株式26.5、海外株式55.5、オルタナティブ16、流動性資産2です。

債券の代わりに株式が大部分を占めています。株式なら配当も得られますし、値上がり益も得られるからです。

この場合、海外株式はやはり先進国と新興国で1:1にするのが基本でしょう。こうすれば日本、先進国、新興国の割合を大体等しくでき、リスクヘッジしやすいからです。


まとめ

外貨投資は、高利回りが期待できたりリスクヘッジに使えたりするメリットがあります。特に長期的に考えた場合、日本の巨額の累積債務(借金)は今手を打たないと、今後日本の存亡にすら関わると思っています。

そうすると、もし財政再建がなされないようならば、早いうちに海外への投資をしておく必要があるかもしれません。

とはいえ、高利回りだからと飛びつくのはやはり危険です。分散投資をするなら新興国だけでなく先進国にも分散させる、外債を買うなら発行元の信用性を見極めるなどの研究が必要です。

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