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毎月分配型投資信託の選び方

毎月分配型投資信託の選び方

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(日本経済新聞10/5/24から引用、抜粋)

今や公募投資信託の6割強を占める毎月分配型投信。1ヶ月ごとに運用収益を現金化して払いだす商品性のため、「複利効果が得られず投資効率が低くなる」と批判されることも多いが、個人投資家の人気は依然として高い。
投資信託協会によると、追加型株式投信に占める毎月分配型のシェアは4月末に61パーセントとなり、3年前より10ポイントも上昇した。先進国の債券などで運用して安定的な分配を目指すタイプだけでなく、通貨選択型投信など「ハイリスク・ハイリターン型」の投信が増えたことが背景だ。
今回は純資産残高の多い代表的な毎月分配型投信3本と、2009年に資金流入の多かった「外国不動産投信型」「通貨選択型」の計5本の投信について、4月末時点の運用成績を比較してみた。
毎月分配金を現金として受け取った場合と分配せずに再投資した場合のトータルリターンを比べた。取り上げた投信の中には分配金再投資のコースがないものもあるが、条件を仮定して試算した。
過去1年間の比較では5本全てが再投資したほうが運用成績がよかった。運用収益を毎月現金として払うよりも、再び投資したほうが複利効果が得られるからだ。
特に基準価格の上昇率が大きかった「ワールド・リート・インカム」「米国ハイ・イールド債券投信(ブラジルレアル)」で大きな差が出た。
足元の分配金利回りの高さで人気だが、分配金を出さず運用していたらリターンはより大きかったのだ。
一方、相場の下げ局面では再投資で損失が拡大してしまう場合もある。過去3年間、5年間で見ると、運用成績が1年強と短い「米国ハイ・イールド」を除く4本とも分配金を受け取ったほうの成績がよかった。
08年秋のリーマン・ショックによる大幅な相場下落の影響を免れられたからだ。
「グローバル・インカム株式ファンド」(グロイン)は基準価格が1万円を超えている時は3ヶ月ごとにボーナス分配がある仕組み。基準価額が大きく上昇した06-07年に600-700円のボーナス分配金を出した月もあった。
「ワールド・リート」も基準価額が大きく上昇したときにボーナス分配を支払うことがあり、06年12月には2000円を超す分配金を支払っている。
少しでも多くの分派金が欲しいという投資家の要望に応えたものだが、結果として投資対象の価格(株価やREIT価格)が上昇したときに一部を売って利益を確定する効果があった。
投信が分配金という形で一部売却してくれたとみることもできる。
目先の現金収入だけでなく、長い目で資産を運用する視点が必要だ。運用期間が5本中最も長い「グローバル・ソブリン・オープン」の10年間のリターンは分配金を受け取った場合(58パーセント弱)を再投資した場合(68パーセント強)が上回っている。
投資信託の分配原資について:投資信託が保有する債券の金利収入や株式の配当、株式や債券などの値上がり益といった運用収益から信託報酬などのコストを引いた残りが分配金の原資になる。
投信の基準価額が下落して含み損が発生すると分配金の原資がないように思えるが、実際は毎月分配型投信の多くが基準価額が下がった月も分配金を支払っている。
その理由は、債券の金利収入や株式の配当といったインカムゲインは株式や債券の価格にかかわらず分配原資に使えるためだ。
また、過去の運用収益を繰り越したものを分配原資にするケースもある。
分配金支払い後の基準価額が購入時の価格(個別元本)を下回ると「特別分配金」となり、非課税となる。
分配金をもらうともうかったような気分になるが、実際には投資した元本を取り崩している場合もあることには注意が必要だ。
ファイナンシャルプランナー福田啓太氏の話:投信の売り時を判断するのは難しいが、保有する資産の構成をリバランスする(見直す)ことで対応するのが原則だ。
保有する投信が値上がりし金融資産に占める比率が一定以上になった場合は、一部を解約して預貯金などに移すといったルールを作っておけばいい。

(引用終わり)

今回の記事は投資信託の多くを占める毎月分配型投資信託は、分配金をもらうか再投資するかどちらがよいのかという内容でした。

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ちなみに記事で紹介されているのは、記事中にあるものと、財産3分法ファンドです。この投資信託は日興アセットマネジメントが運用会社で、日本株、国内REIT(リート)、外国債券に1:1:2の割合で投資するものです。

これらの投資信託のデータを見ますと(データは記事に掲載されているのでそちらをご覧下さい)、3年間のトータルリターンはどの投信もけっこうマイナスになっています。

なお、米国ハイ・イールド債券投信は新しいものなので1年のデータしかありません。

まず、グローバル・ソブリン・オープン(SBI証券へのリンク)を見てみます。さすがソブリン(国債や政府機関債)に投資するファンドだけあって、3年でこそ9パーセント弱のマイナスですが、5年でのトータルリターンは約7パーセントのプラス、10年では分配で57.8パーセント、再投資で68.1パーセントのプラスです。

こうした好調なファンドは分配金を再投資したほうが、複利効果が得られるので利回りがよくなることが多いです。一方、記事にあるように運用成績が不調だと、再投資のほうが利回りが悪くなってしまいます。


グローバル・インカム株式ファンドなど

次にグローバル・インカム株式ファンドです。これは3年のトータルリターンは3から4割弱のマイナスです。これはちょっときついですね。やはり株に投資する投資信託は株価下落の影響が大きいです。

それでも5年でのリターンは分配で24.5パーセントなのは立派です。こうしたリターンがプラスのときに売却してリバランスできれば一番良いです。

続いて財産3分法ファンド。やはり3年間のトータルリターンは3割弱のマイナスと厳しいです。これも株に投資しているからでしょう。5年では若干のプラスの利回りになっています。

続いてワールド・リート・インカム。基準価格は3000円台とだいぶ下がってしまっています(10年6月現在)。これも3年でのトータルリターンは約5割の下落と厳しい成績ですが、ここ1年では約5割のプラスです。

結果からすると、安いときに買っておけばよかったということになります。こうした投資信託でも、私の考案したダブル平均法を利用すれば、安いところで買える可能性はありますのでお試しください。

ちなみにこのワールド・リート・インカムは5年で分配では8.4パーセントのプラスです。ただ、5年持っておいたらプラスになったとはいえ、やはり3年のリターンが半分になってしまったときに持ち続けるのは困難だったでしょう。

その点、こうした投信も上記のようにダブル平均法などで安いところを狙って買っていけば、うまくいく可能性もあると思います。


米国ハイイールド債券

次は米国ハイ・イールド債券投信です。新しいファンドなので1年間のトータルリターンしかデータがありませんが、約5割のプラスです。すごいですね。

ただ、ハイ・イールド債というのは、格付けの低い=リスクの高い債券に投資するものです。その分利回りは高いのですが、ハイリスク・ハイリターンといえます。

そのことは十分理解したうえで購入されることをおすすめします。

引用記事の結論は、投資信託の運用成績が好調なら再投資したほうが有利だが、不調の時には分配したときより成績が悪くなるということです。

私なら安全性重視なので、再投資せずに分配金をもらうと思います。そしてもらった分は記事にあるように預貯金などの安全資産に移せばよいと思います。

また、投資信託は売り出されたときに買うのではなく、基準価額の下がったものを安く買うというのも一つの手だと思います。もっとも、損切りのルールを決めるなどの手立ても必要です。

それから、分配原資の解説のところにありますが、基準価額が下がっていても分配されることがあります。


トータルリターン

そこで、その投資信託が全体でプラスになっているかどうかは、こうした分配金も加味したトータルリターンで考える必要があります。

例えばある株式投信を1万円で購入したとします。その投信が株式の配当から分配金を500円払いました。その一方で基準価額が株価の値下がりで9000円に下がってしまったとすると、実質は500円の損なので、トータルリターンは-5%です。

ということは、この分配金は特別分配金となります。

一方、同じ投資信託を9000円で購入して、分配金が500円もらえました。基準価額は分配落ち(分配金の分だけ基準価額がさがること)もありましたが、それ以上に値上がりして9000円のままだったとします。

この場合は約5.5パーセントのトータルリターンです。この場合の分配金は普通分配金で、課税されます。

分配金の多さだけで考えるのではなく、トータルリターンでその投信の良し悪しを考えましょう。

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