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商品指数連動型のETFが充実してきた

商品指数連動型のETFが充実してきた

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(日本経済新聞10/5/3から引用、抜粋)
商品の上場投資信託(ETF)が増えている。3月に穀物や非鉄など幅広い商品の指数に連動するETF14本が東京証券取引所に上場したのに続き、金や原油の先物指数と連動するETFの上場も今後、相次ぐ。
品揃えが増え、個人の分散投資の選択肢が広がっている。
3月に上場した14本のETFは、英国の運用会社ETFセキュリティーズ・リミテッドが運用する商品。大豆やトウモロコシなど農産物や、銅、ニッケルなど非鉄のETFをそろえて点が特徴。
数千から数万円からの投資が可能だ。
さらに5月に野村アセットマネジメントが設定する原油先物のETFが東証に上場予定。
大証では2月にみずほ投信投資顧問がつくった国内金先物のETFが上場し、顔ぶれが多彩になってきた。
商品のETFは株式との連動性が低いとされるのが特徴。
ただ単一穀物のETFなど一部の売買高は低調で、ETFの価格と指数の乖離が大きいケースもあり投資には注意も必要だ。

(引用終わり)

コメント:これまで商品(コモディティ)は主に商品先物取引で大豆、小豆、ガソリンなどの商品ごとに取引をする必要がありました。

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それが最近では、記事のようにETF(上場投資信託)やCFD(差金決済取引)でも商品を組み入れたものが多くなってきました。

商品先物取引で商品の売買をしようとすると、証券会社以外に商品先物取引会社に口座を開設しなければならない、商品先物取引はレバレッジが高いので注意が必要になる、一部の悪質業者がいる、というハードルがありました。

その点、ETFなら証券会社に口座を開いておけば株式と同じ感覚で売買できるので、投資の初心者などにも手軽に取引できます。

そのため、個人投資家にとって歓迎すべきことだと思います。


リスクヘッジの実例

商品ETFの利用法としては、第一に分散投資をすることでリスクヘッジを図るというものがあります。これが最も一般的な利用法だと思います。

記事にあるように、商品と株式の価格の連動性は低いです。つまり、株式市場の上げ下げとあまり関わらなく商品の価格が動くということです。

そのため、株式投資をしている人が商品にも分散投資することで、株価の値下がり損をヘッジするということがよく行われます。

例えば、金融危機や戦争(※)などで株価が大きく下落したとき、金は値上がりすることがよくあります。「有事の金」と呼ばれるゆえんです。

※戦争は買い、と言われることもありますが、戦争が起こると株価が必ず上がるわけではなく、下がることも少なくありません。

そこで、株式や株式投資信託を持っている人が、その値下がり損を(ある程度)相殺する=ヘッジするために、金のETFを購入するわけです。

また、金は通貨と違って価値が一定のものです。具体的に言うと、通貨は発行する国の財政が破綻したり、政治が不安定になったりすれば、いちじるしく価値が下がることが多いです。ハイパーインフレはその表れです。

一方、金はそれ自体に資産としての高い価値があり、品質もまず劣化せず、装飾品や工業用などに高い需要があります。

そこで、資産の多くが通貨、つまりお金という人が、財産を守るために金のETF(例えば記事中の国内金先物のETF)を買っておくというのも通貨価値下落のヘッジになります。

例えば、私たち日本人は円という通貨をたくさん持っていますが、財政悪化により円の価値が下がる(円安)ことになるかもしれません。

それに備えて金のETFを資産の一部に組み入れるというのもヘッジです。

このように金はリスクヘッジに有用な商品なので、先物取引や金の現物積み立てを利用しなくても、証券会社の口座で金のETFを買えるのは便利です。


デメリット

ただ、金を使ったリスクヘッジのデメリット(欠点)としては、第一に金には銀行預金と違って金利(利息)が付きません。

第二に、金は商品の中でも価格の変動が比較的大きなものです。そのため、金の価格が上がれば利益も大きく出てよいのですが、逆に下がれば損が出る可能性もあります。

例えば前述の通貨価値下落をヘッジするために金のETFを組み入れた場合、通貨価値は変わらずに金のETFの基準価額が下がってしまうということがあります。

この場合は損してしまいます。しかし、通貨価値が下がったときには金のETFの基準価額が上がる可能性が高い=リスクヘッジが成功するのですから、損する場合があるのは仕方ないことです。

リスクヘッジはいつも成功するわけではなく、成功した場合でも必ずしも完全にヘッジできるわけではないことにご注意ください。


株式でのリスクヘッジの実例

このように商品のETFが充実してきたことは、ポートフォリオを作って分散投資を狙う投資家には投資の幅が広がったといえます。

記事中の原油先物のETFも、リスクヘッジに使えそうです。数年前にも原油が高騰して日本経済が混乱したことがありました。

例えば、自動車関連銘柄の株式を保有している人が、原油先物のETFを合わせて購入するという手法が考えられます。

なぜかといいますと、原油が高騰すれば、自動車に乗るのを控える人が増えます。そうすると自動車の銘柄は株価が下がる可能性が高いです。

しかし、原油のETFを持っていれば、原油が値上がりしているのですから、原油のETFの基準価額も値上がりしているはずです。その値上がり益と自動車の銘柄の値下がり損を(ある程度)相殺できるわけです。


ETFをポートフォリオに

また、ETFは商品先物取引と違って証拠金取引ではありません。そのため、レバレッジを高くしすぎてリスクヘッジするどころか大損した、という危険もありません。もちろん商品先物取引でも建て玉を少なくしてレバレッジを低くすることはできますが。

加えて、記事にあるように例えば株式、外国債券投資信託、不動産投資信託(リート、REIT)、さらに商品ETFというように資産を分散すれば、分散投資志向の投資家にとっては仮に株価が下がっても債券や商品などである程度損失をカバーできるポートフォリオを作れます。

記事の最後にある、一部のETFの売買高が低調という点は気をつけたいです。どれだけ低調なのか私は知らないのですが、あまりに売買高が低ければ換金したいときにできない危険性もあります。

ETFの価格と指数が大きく乖離しているというのは、おそらく指数よりも価格の方が低くなってしまったということでしょう。

指数(ベンチマーク)を超える運用成績を目指すのがアクティブ運用、ベンチマークどおりの成績を目指すのがパッシブ運用ですから、ベンチマークを下回ってしまっているというのは運用が不調だといえます。

ただ、運用というものはいつもうまく行くはずがありませんから、これは仕方のないことです。ただ、あまりに運用が不調なら、損切りも必要です。

あるいは、逆張り(価格の下がったところを買う相場手法)で、大きく基準価額の値下がりしたETFをダブル平均法(※)などで買っていくという方法もあります。

ETFは株と違ってまず資産価値がゼロにはなりませんし、商品ならなおさらです。そこで、安いところを買っていくのも有効だと思います。これだと値上がり益(キャピタルゲイン)を狙えます。

※ダブル平均法は株式投資用の投資法ですが、ETFや商品先物取引など他の金融商品にも応用できます。

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