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CO2排出権取引投資の被害に合わないための知識と相談先

CO2排出権取引投資の被害に合わないための知識と相談先

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(日本経済新聞11/9/21夕刊から引用)二酸化炭素の排出量取引への投資をめぐり、トラブルが急増している。
(中略)神奈川県の消費生活センターによると、圏内の70歳代の女性は100万円を投資したが、契約の9日後に「価格が5分の1になった」と業者から告げられた。
全額返金を求めているが、返金されていないという。
千葉県船橋市の無職女性(74)は6月上旬、自宅を訪問した仲介業者に勧誘され、50万円を預けたが、数日後に「値段が下がって価値がほとんどゼロになった」と言われ、さらに40万円を預けた。
女性は弁護士に依頼し、ようやく業者は返金に応じた。
国民生活センターによると、排出権取引に関する相談は昨年まではほとんどなく、今年に入って急増した。大半は高齢者で、多くが実際に契約した事例だという。
(中略)相談件数急増の背景には、商品先物取引法が今年1月に施行され、業者は国の許可なく海外の商品市場の取引を仲介できなくなったことがあるとみられる。
悪質商法に詳しい荒井哲朗弁護士は「昨年まで『ロコ・ロンドン保証金取引』と呼ばれる海外の貴金属取引を持ちかけていた悪質業者が、規制強化で排出量に流れているのでは」と指摘する。(以下略)

いろいろと新しい投資話が出て、それによるトラブルも増えます。詐欺まがいのものもありますから、ご注意ください。

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どのような取引か

排出量取引とは、CO2などの温室効果ガスの排出枠を取引するものです。CO2は私達がガソリン自動車に乗ったり、灯油ストーブをつけたりすることで排出されます。

意外なところでは牛などの家畜が出すゲップがかなり排出量が多いそうです。

CO2の何がいけないかといえば、熱が宇宙に逃げるのを妨げて地球を暖かくしてしまうからです。いわゆる地球温暖化です。

これについては、否定する説もあります。しかし、最近は実際に気温が上がっていることもあり、やはり地球は温暖化しているのではないかと私は思います。

地球が温暖化すると、作物がとれなくなったり、作れる作物が変わってしまうという農業への懸念があります。また、台風が大型化したり、大雨が増えるといった災害への心配もあります。

台風や大雨についてはもうそうなっているような気もしますね。また、海面が上昇して地面が侵食されたり、海岸地帯の水害が多くなるということも指摘されています。

というわけで世界各国が協力して、CO2を減らそうとしています。その取組の一環が排出量取引です。

これにより、企業はここまでしかCO2を排出してはいけませんよと定められます。企業もその枠内に収まるように設備開発したりして努力しますが、どうしても枠内で収まらない企業が出てきます。

そこで、その企業がCO2削減に成功した他の企業からお金を出して排出権を買うことで、枠からはみ出た分を相殺できる(カーボン・オフセット)というのが排出権取引です。

これはとても優れた制度だと思います。つまり、CO2削減に努力して成功した企業は、削減に成功しなかった企業に排出枠を売れますから、経済的にも報われます。そのため、削減のモチベーションも上がるというわけです。


被害の実例

しかし、この排出量取引を悪用して、主に高齢者と投資トラブルになる事案が増えているということです。とても残念ですね。

神奈川県の女性の場合、価格が5分の1になったと言われ、返金もされていないそうです。そもそもこの業者が本当に排出権を売買したのかも疑問です。

そんなに短期間で5分の1にまで下がるとは考えにくいですし。

船橋市の女性の例も同じです。引用記事によると、EU市場の相場は1トンあたり20ユーロを超えたこともあったのが、現在は11ユーロあたりだそうです。

それにしてもそんなには値下がりしていませんから、数日でほとんどゼロになるというのは大いに疑問です。この女性の場合、弁護士に相談して返金されたそうです。


被害急増の背景

被害急増の背景には、法規制がないということがあります。これまで、こういった投資トラブルについては、法規制がない→悪徳業者がトラブルを起こす→法規制、という流れを繰り返してきました。

海外商品先物についても、商品先物取引法によって海外の取引も規制されました。そのため、新たな分野を求めて悪徳業者が排出量取引に目を付けたのです。

逆に言えば、目新しい金融商品には特に気を付けないといけないと言えます。法規制がされていないからです。


被害を防ぐために

こうした投資トラブルとか詐欺まがいの話では、だまされないことが最高の予防策になります。お金を出したら最後、業者が持ち逃げする可能性もあり、そうなれば裁判をしても返ってこないおそれもあるからです。

騙されないためには、第一に「この世にうまい話はない」と自分に言い聞かせることです。以前にも年数十%とか、数百%という利回りをうたう詐欺がありました。こんなものは存在しないと考えるべきです。

まあ、数十%くらいなら、株式投資やデリバティブ、ヘッジファンドなどで運用が成功すれば可能なこともありますが、これらは自分の判断で投資を行わないといけなかったり、きちんと運用されているファンドでの話です。

正体不明の業者などでこの利回りをうたうのは不自然だと思うべきです。

そういえば笑点の座布団運びでおなじみの山田隆夫さん。彼は財テクの名人で、横浜かどこかに買った土地に鉄道が通ることになり、すごく利益が出たそうですね。

何ともうらやましい話ですが、こういううまく行った話はほとんどないことに注意しましょう。

第二に、投資話を持ちかけられても、鵜呑みにせずに必ず調べてみましょう。お年寄りでしたら、子供さんなどに相談しましょう。

契約を急がせる業者には特に要注意です。


相談先

そして、家族に相談するだけでなく、国民生活センターのウェブサイトを見たり、消費生活センターに電話相談することが大事です。

また、自治体でも弁護士や司法書士、行政書士などの専門家による無料相談を行なっていることがありますから活用しましょう。

国の運営している法テラスも、各種相談窓口などを紹介してくれます。法テラスは被害にあってしまい、弁護士や司法書士に相談したいときにも活用できます。

それから、こうした金融商品は所轄官庁に相談することもできます。排出量取引については法規制がないのでどこの役所が管轄するのかわかりませんが、金融庁が電話相談などを行なっています


被害にあってしまったら

こうしたトラブルの被害にあってしまったら、裁判などの法的措置を取るしかありません。具体的には弁護士に相談するのが一番速いです。

弁護士の知り合いがいないという方のほうが多いと思います。その場合、法テラスや前述の自治体の無料法律相談を活用しましょう。

各地の弁護士会も法律相談センターを設けていることがあります。

ただ、前述のようにお金を取られてしまうと、返ってこないおそれもあります。そのため、まずは予防です。

投資全般に言える鉄則ですが、「自分が理解できる金融商品に投資する」「余裕資金で行う」ことが大事です。

私も排出量取引には詳しくなく、怖くて手を出せません。この怖さがだまされないために必要なのです。また、虎の子の生活費を投資してはいけません。お互い気をつけましょう。

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