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確定拠出年金を運用するためのポートフォリオの実例

確定拠出年金を運用するためのポートフォリオの実例

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日本経済新聞に企業型の確定拠出年金(日本版401k)で高収益を狙うための運用方法が紹介されていました。ファイナンシャルプランナーの目黒政明氏が回答しています。

興味深い記事でしたのでご紹介します。

(日本経済新聞10/4/4から引用)

確定拠出年金は企業型の場合、企業が毎月拠出する掛け金を、加入者自身が用意されたメニューの中から選んだ商品で運用します。
運用次第で受け取れる年金が増えたり、減ったりもします。このため元本保証の定期預金だけで運用しているという人も珍しくありません。
ですが確定拠出年金は60歳になるまでお金を引き出すことができません。35歳から運用を始める場合、25年という長期にわたって運用していくことになります。長期運用で高い収益が期待できる商品に投資すべきです。
その点で適当なのは株式でしょう。
具体的には、日本株と外国株を投資対象とした投資信託を選ぶことをすすめます。
株式投信の中からどれを選べばよいか分からないのであれば、日経平均株価など指数に連動するインデックス型投資信託を中心に購入するのが無難でしょう。
掛け金をすべて株式投信で運用すると、株式相場の下げ局面で不安を感じるかもしれません。そこで、株式と値動きの関連性が低い外国債券に投資する投信を組み入れるとよいでしょう。
株式相場が急落した際、年金資産が一時的とはいえ大幅に目減りするのを抑える効果が期待できます。
オーソドックスな購入比率は日本株投資信託が30パーセント、外国株投信が30パーセント、外債投信が40パーセントというようなパターンです。
リスク商品ばかりでは不安というのであれば、定期預金50パーセント、日本株投信15パーセント、外国株投信15パーセント、外債投信20パーセントというように半分を定期預金にするのも一案です。
注意したいのは、年金の受け取りが近づいてきた時です。さきほどの日本株投信に30、外国株投信に30、外債投信に40というような商品構成のまま60歳を迎えたとき、株式相場が低迷していると、年金資産が目減りした状況で受け取ることになりかねないためです。
50歳台に入ったら、株式相場が良好な時期を見計らって、運用商品を定期預金などの安全資産に徐々に移し替えるべきでしょう。

(引用終わり)

コメント:引用記事は35歳から企業型の確定拠出年金を運用する会社員への回答です。定年退職まで25年もあるので、時間的な余裕があるので積極的な運用をしていこうというアドバイスです。

そして、高収益を狙うためにポートフォリオ(分散投資での資産配分)に株式投資信託を組み入れることを勧めています。

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多くの投資信託は運用が好調であれば分配金をもらうことができます。また、運用が好調なら基準価額も上がります。

そして、ハイリスク・ハイリターンの株式なら、企業からの配当金があり、株価の値動きも大きいので運用がうまくいけば分配金も多くなり、基準価額もだいぶ高くなるでしょう。

そうしたことから積極的な運用には株式投資信託を組み込むのが王道といえます。

目黒さんが日本株投信に加えて外国株の投資信託もポートフォリオに入れているのは、おそらく以下の理由からでしょう。

第一に、日本が不況で株価が値下がりしたときのためのリスクヘッジです。

第二に、外国株に発展著しい新興国の株式も含まれていれば、外国の先進国の株式よりもさらに高い配当利回りや株価の値上がり益が見込めることです。

私も日本株投資信託だけを組み込むのは、不況時のリスクが高くなってしまうので、外国株投信も組み入れるべきだと思います。

ただし、当サイトで何回か申し上げていますが、日本株と外国株を両方持つことでリスクヘッジが必ずできるわけではありません。世界同時株安や世界恐慌のような事態になれば、日本はもちろん、外国の多くの国の株式が値下がりします。

そうなれば、ヘッジにはなりません。とはいえ、日本株投信や外国株投信の片方だけを保有するより、両方保有した方が長期に見ればリスクヘッジや新興国株の成長による高いリターンで、よい結果を得られやすいと思います。

どの株式投資信託を選ぶべきか迷うときは、インデックス型投資信託を選びましょうという点について。日本株投資信託だけでも、特定の業種に銘柄を絞ったものや、大型株、新興株に投資するものなどいろいろなものがあります。

これらの中から選ぶのは容易ではありません。その点、インデックス型投信は日経平均株価やTOPIX(トピックス)に連動します。

そのため、特定の業種に偏らずに市場全体に投資することになるのでわかりやすいですし、新興株のようなハイリスクハイリターンの銘柄に投資するのではないため、その分リスクを抑えることができます。


外国債券を組み入れる目的

次に、外国債券(外債)に投資する投資信託を組み入れる点について。

記事にも書かれているように、利益を大きくするために株式投信の割合を高くすると、株価が下落したときに運用資産も目減りして、不安を感じます。

実際、株式への投資はハイリスク・ハイリターンですから、いくら長期投資とはいえリスクを減らす必要があります。

そこで、外国債券投資信託もポートフォリオに組み入れるわけです。債券は一般にローリスク・ローリターンの金融商品です。

債券は公社債、すなわち国債や自治体の発行する地方債、企業の発行する社債が一般的です。

なぜ日本債券でなく外国債券なのかを考えてみますと、おそらく日本の債券は利回りの低いものが多いからでしょう。

国債ひとつを取ってみても、日本の国債は利回りが低いうえに、日本は800兆円強という巨額の借金を抱えています。そのため、私はハイリスク・ローリターンの金融商品だと思っています。

一方、外国の国債は先進国でももっと利回りの高いものが多く、財政も日本よりはるかに安定しているものが多いです。

こうしたことから、外債投資信託がすすめられているのだと思います。


一時的な資産の目減り

次に、株式相場が急落した際、年金資産が一時的とはいえ大幅に目減りする、という点について。

先年もリーマンショックで日経平均株価が7000円台まで急落しました。その後この記事を書いている10年5月現在、日経平均株価は1万円台を回復しています。

この例を見る限り、資産が「一時的に」目減りしたといえます。

ただ、例えば投資信託のファンドマネージャーが日本株でも外国株でも高値で株を買ったところ、そこが天井(株価の頂点)でその後株価は急落し、その後ずっと株価は低迷しているということはありえます。

具体例を挙げますと、日本では80年代後半にバブルが最盛期を迎え、そのときの日経平均株価は3万円を超えました。そのときにもっと株が上がると思って株を買ったファンドマネージャーも少なからずいたはずです。

そして今、日経平均は1万円そこそこですから、約3分の1になってしまいました。投資信託を運営しているのはプロとはいっても、こうした失敗をすることは正直なところ少なくありません。

ですから、おそらく目黒氏が「相場の急落で資産が一時的とはいえ目減りする」と書いていらっしゃるのは、リーマンショックのように心理的な影響で株価が不当に下がるということを念頭に置いているのだと思いますが、株というものは「一時的」でなく目減りしてしまうこともあるのです。

つまり、私の申し上げたいのは、プロの運用する投資信託でも、特にリスクの高い株式投資信託は、大きく基準価額が下がってその後も回復しない場合が少なからずあるということです。この点は十分にご注意ください。


目黒氏のポートフォリオ

目黒氏が書かれているポートフォリオについて。

1)外債投信40、日本株投信30、外国株投信30というポートフォリオ

2)定期預金50、外債投信20、日本株投信15、外国株投信15のポートフォリオ

1は、外国債券の比率を高めて安全性を高くし、株式投資信託も日本株と外国株の両方に投資することでリスクをヘッジしています。

その点で優れたポートフォリオだと思います。

一方、さらに安全性を高めた2のポートフォリオも、元本の保証された定期預金が半分なので安全性はかなり高いです。

そして外債投信も2割入っているので比較的安全に定期預金を超える利回りを得ることができます。これも優れたポートフォリオだと思います。

そして、50歳を超えたら徐々に資産を定期預金などの安全資産に移していくというのもその通りだと思います。

さて、1の外債投信40、日本株投信30、外国株投信30という最初のポートフォリオですが、前述のように優れた資産配分だとは思うのですが、やはり高収益狙いのリスクが高めのポートフォリオだと思います。

そして、リスクが高めということは、長期投資とはいえ資産が減って心理的負担を抱えなければならないことになってしまうかもしれません。やはり投資の初心者の方には、なるべくリスクの低い投資が向いていると思います。

そこで、1よりもさらにリスクを抑えた確定拠出年金(DC)のポートフォリオを私がご提案したいと思います。


私の案

それは、定期預金の割合を30、外国債券を50、日本株投信を10、外国株投信を10にするというものです。

このポートフォリオの特徴は、まず元本の保証された定期預金の割合を高めにしてリスクを減らしています。安全に運用するのがなによりも重要だと考えるからです。

次に、ローリスク・ローリターンですが定期預金よりも高いリターンの見込める外国債券投資信託を5割組み込むことで、リスクを抑えつつも少し積極的なリターンを目指します。

日本株と外国株をそれぞれ10パーセントずつ組み入れています。株式投信の割合を少なくしてリスクを抑えています。

なお、投資信託の種類については、アクティブ(積極)型よりもパッシブ型(消極)を選ぶようにしましょう。前述のインデックス型投資信託もパッシブ運用です。

アクティブ型の投資信託はベンチマーク(日経平均株価など)よりも上回る運用成績を目指しますが、その分リスクが高いです。そのため、リスクを抑えたパッシブ型をおすすめします。

また、外国債券投資信託は、新興国でなく先進国に投資するものを選びましょう。ローリスク・ローリターンなのでリスクを減らせるからです。


リスクは抑えめに、安全重視で

この私のご提案するポートフォリオは、なるべくリスクを低くしていますので比較的安心して投資を続けられますし、外債によって定期預金よりも少しよいリターンを狙えます。

株式については、投資信託の運用が好調ならば利益が得られますから言うことなしです。

運用が不調、すなわち株価が下がったり企業の決算がよくない場合でも、日本と外国両方に投資していますので、ある程度はリスクヘッジが狙えます。

また、世界同時株安により日本株、外国株双方の運用成績が悪くても、株式投信の割合が2割と低いので、大きな痛手にはならないはずです。

また、株式投信での損失は、定期預金の金利(利息)と外債投信の運用益である程度は相殺できるはずです。

この私のポートフォリオはかなりリスクを減らしている運用法なので、すごく儲かるということはないでしょう。そのため、投資としては面白みに欠けると言わざるを得ません。

しかし、株式投信の割合を増やして高い利回りを狙えば、いくらポートフォリオを工夫しても、それぞれの投資信託の基準価額などをこまめにチェックして、ときには値下がりした投資信託を損切りしたり他の投信に切り替えるという必要があります。

それには手間と時間がかかり、また投資に関する知識も必要となります。そのため投資の初心者向きではありません。

そして何より、確定拠出年金は文字通り自分の老後のための年金をつくるものです。ということは運用で大きく損を出してしまえば、大切な老後の資金が減ってしまうのです。

そのため、前にも申し上げましたが確定拠出年金は安全性を最優先して運用していただくことをおすすめします。私のご提案したポートフォリオはリスクを抑えた構成になっているので、参考になさってください。

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